日本では意思主義を採用しているので、基本的にどの取引でも意思の伝達で成立します。
それは不動産でも動産でもです。
でも不動産では実際に自分の所有物であると主張するには登記が必要です。
たとえしっかりと不動産の購入の意思を伝達して、お金を支払っていたとしても登記をしていなければ対抗できません。
対抗というのは二重譲渡のように同時に取引が行われ、いったいどちらの取引が正式なものと認められるかという要件となるものです。
お金を払っていても、しっかりとその伝達内容を録音で残していても
他の人に登記をされていてはその人のものとなってしまいます。
この国では意思主義と対抗要件は登記によるとしているので二重譲渡も起こりますし、どちらも契約としては有効なものとなってしまいます。
では動産ではどうでしょうか。
たとえば本を買ったり、カメラを買ったり動産の取引は頻繁に行われています。
その都度登記などはしていません。
では動産の対抗要件は何になるかというと178条に引渡しが対抗要件となると明記されています。
つまりだれがそれを持っているかが大事になるということです。
これを占有の移転をいいます。
しかしどんな時にも原則あれば例外ありでこれにも例外はあります。
たとえば船舶、自動車、航空機、農業用動産、建設機械などは登記・登録制度があります。
車はナンバープレートが登記・登録となります。もちろん登録されている車はお金をだして占有が移転したからといって所有権が移転とはなりません。
ちゃんと名義変更をしないといけませんね。
また登記や引き渡しが要件にならない例外なものもあります。
それは土地(不動産)に付随している立木です。
もちろん立木法で登記がされている立木は登記が対抗要件となりますが
大凡の立木は慣習法によって明認が対抗要件となります。
これは木に墨で記名されていたり焼印がされていたりなどがあります。
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