憲法「公務員の人権 判例まとめ」

法律

みなさんこんにちはおつかれさまです。

憲法、民法、刑法それぞれに見方がありますが、憲法はなによりも判例が重要となります。

(民法は条文、刑法は学説が重要です。

 

公務員の人権の前に公務員も国民であるので原則として自由は保障されています。

しかし行政の職務の中立性が保たれてはじめて政策が忠実に実行されるというその職務の特殊性から、政治活動の制限が加わります。

そこで政治的行為(デモへの参加、政党や政治家への支持行為など)について判例ごとに簡単に結論をまとめていきます。

 

猿払事件(最高裁昭和49年11.6)

民営化以前の郵便局員による選挙用ポスター配布。

→人事院規則14-7で禁止する政治的行為にあたるとして罰金5000円の略式命令を認める。

第一審地裁:適用する限りにおいて憲法21条1項に違反する(無罪)

控訴審:控訴棄却

最高裁:罰金5000円に処する。

 

第一審:行為に対する制裁としては相当性を欠き、合理的にして最小限度の域を超えている。

最高裁:禁止の目的、政治的行為との関連性、政治的行為を禁止することにより得られる利益と禁止することにより失われる利益との均衡の三点から検討する必要がある。

当該公務員の職務内容(管理職・非管理職、現業・非現行、裁量権範囲の広狭など)によって差異をもたらすものではない。

全面一律禁止といえる。

 

 

世田谷事件(最高裁平成24年12.7)

厚生労働省課長補佐による政党機関紙を配布。

→起訴されたこれらの法令の罰則規定は憲法21条に違反しない。

 

法令は、公務員の職務の遂行の政治的中立性を保持することによって行政の中立的運営を確保し、これに対する国民の信頼を維持することを目的とするもの。

政治的行為とは、公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず現実的に起こり得るものとして実質的に認められるもの。

実質的に認められるかどうかは、公務員の地位、職務の内容、権限等・・・行為の声質、目的、内容などを総合して判断するのが相当。

管理職的地位の公務員が殊更このような一定の政治的傾向を顕著に示す行為に出ている・・・行政組織の職務の遂行の政治的中立性が損なわれるおそれが実質的に生じる。

 

 

堀越事件(最高裁平成24年12.7)

社会保険庁職員による政党機関紙の配布。

→無罪(本件罰則規定の構成要件に該当しない)

 

管理職的地位になく、職務の内容や権限も本人の裁量の余地のないもの。

勤務時間外、施設の利用などないという公務員としての地位を利用することなく、公務員による組織される団体の活動としての性格もなく、公務員であることを明らかにすることもなく、無言で郵便受けに文書を配布したにとどまる。

=政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められない。

 

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